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学校評価書  学校関係者評価


平成31年度 学校評価書

教育課程・学習指導

具体的取組

個に応じた指導体制を整え、児童生徒に主体的な学びを促す教育支援を行う。

  1. 一人一人の課題に応じた教材・教具を工夫し、分かりやすく、意欲・関心を高める授業を実践する。
  2. 授業と家庭(学習)の結びつきを強めた指導により、基礎的・基本的な学力や生活力の定着を図り、主体的に学ぼうとする力を育てる。

成果と課題

  • 教職員が児童生徒一人一人の実態や課題を的確に把握し、分かりやすく楽しい授業づくりを目指して取り組んだ。そうした熱心な取組が児童生徒の授業満足度100%という結果につながったと考えられる。また、懇談や通信の内容を工夫して学習の様子を伝えたことにより、保護者によく理解していただけたことは満足のいく結果である。
  • 一方で、教職員の取組指数は目標を十分上回っているが、授業と家庭・授業と家庭学習を結びつけた指導があまりできなかったとする回答者がいたことには課題が残る。指導にあたり見通しをもった計画的な取組が十分にできていないと考える。

改善策・向上策

  • 教科会や学部会を充実させ、教材研究や具体的な授業内容についての検討・協議を行う時間を設け、教職員同士が互いに知識や技術を高め合いながら、より一層の授業内容の充実に努めたい。
  • 見通しをもった授業計画を基に、授業と家庭、授業と家庭学習を結びつけていきたい。さらに、授業で学んだ知識やスキルを家庭で活用できるようにし、家庭学習が授業につながるように努めたい。
  • 今後も学習方法等について家庭への情報提供に努め、家庭と協力して児童生徒の学力・生活力の向上に向けた学びを支えたい。

生徒指導

具体的取組

学校生活を通して、社会性の育成に努める。

  1. いじめの未然防止や早期発見に努め、思いやりや助け合いの心をもって行動する児童生徒を育てる。
  2. 児童生徒の協同的な活動や学校行事への積極的な参加を促し、豊かな人間関係を育む。

成果と課題

  • 担任、養護教諭らと情報を共有し、児童生徒の学校生活の様子を速やかに把握できた。認知件数は0で、いじめを未然に防ぐことができた。
  • 児童生徒の9割が、集団での活動や学校行事に積極的に参加し、協力して活動ができている。しかし、「思いやりの気持ちや助け合いの気持ちをあまりもてなかった」の回答が4割と、昨年度よりも高くなった。他者とのかかわりを感じる場として学校生活は大きな割合を占め、残念な結果である。個々の理由は不明であるが、一人一人が学業や進路、病気等の悩みや不安を抱え、他者を気遣う余裕がないことも、一つの要因と考えられる。

改善策・向上策

  • いじめの未然防止、早期発見に努めるとともに、SNSの適切な利用について、啓発を行っていきたい。
  • 児童生徒の実態や教師の願いを踏まえ、一人一人の個性が発揮できる活動や自他の良さを認め合える機会を設け、個々の自己肯定感を高めていきたい。また、学部学科と連携し、道徳やLHでの個別指導や、異年齢集団での活動(学校行事や生徒会活動)を通して、自分の行動や他者との関わり方について考えさせたい。

進路指導

具体的取組

児童生徒の自立と社会参加を目指し、関係機関と連携を深め、進路指導の充実を図る。

  1. 個々の進路目標を的確に把握し、ニーズに応じた情報収集と提供に努める。
  2. 関係機関と連携を図り、児童生徒に必要な進路行事を計画的に実施する。

成果と課題

  • 担任を中心に児童生徒、保護者のニーズを聞き取り、個に応じた職場見学・実習を実施したり、進路だよりや進路講演会を通して様々な情報を提供したりすることができた。このように個のニーズに応じた取組が、生徒・保護者の満足度100%につながったと考えられる。しかし、教職員1名があまりできなかったと回答している点については課題が残る。
  • 今年度、継続して関係機関へ出向き、理解啓発活動を行ったことにより、新たな機関と連携し、生徒の日常生活に関する福祉制度のより充実した利用へとつなげることができた。

改善策・向上策

  • 今後も、担任による面談、懇談会等の機会を捉え、生徒や保護者のニーズを丁寧に聞き取っていきたい。担任と連携し、個に応じた系統的な進路指導を進めたい。
  • 引き続き理解啓発活動に取り組み、関係機関との連携を深めていきたい。そこで得られた情報について、教職員間で共有を図るとともに、児童生徒、保護者に積極的に提供していきたい。
  • 進路だよりや進路講演会等の内容を吟味し、卒業後の生活や進路に役立つ内容、新たな情報等の発信に努めたい。

保健指導

具体的取組

児童生徒の生命を守り、健康を維持するための安全で衛生的な環境づくりを目指す。

  1. 安全点検や避難訓練を通して、安全の確保と防災意識の向上を図る。
  2. 保健・給食目標を理解し、年間を通して健康的な生活ができるように指導する

成果と課題

  • 1箇所を複数で安全点検することにより、確実な事故の未然防止に努めた。
  • 法改正に伴い、水害対策として垂直避難を行ったが、車椅子利用生徒の搬送法や避難後の対応など、今後の課題が明らかになった。
  • 学校防災計画の大幅な見直しを行い、それに基づいた、より具体的・効果的な安全の確保に努めた。
  • 昼食時の連絡会や保健だよりで、感染症予防のためマスク着用や手洗いを繰り返し呼び掛け、一定の成果は得たが、未だ改善の余地がある。

改善策・向上策

  • 安全点検の実施前には、職員連絡会等で必ずその重要性を説明し、理解を求めたうえで、確実に実施できるように努めたい。
  • 防災意識の向上と知識、技術の習熟を目指して、水害に対する避難訓練を学校防災計画に加え、搬送法研修等にも取り組みたい。
  • 感染症予防のため、昼食時連絡会や保健だよりを活用してマスク着用や手洗いを呼び掛けるとともに、その内容について見直し、工夫したい。

図書・研究

具体的取組

視覚障害教育の専門性を再確認し、児童生徒の教育的ニーズに応じた授業づくりのための研究・研修活動を推進する。

  1. 視覚障害教育の専門性を自己チェックし専門性を再確認する。
  2. 専門研究部と連携を図り、視覚・情報支援機器等の活用に関する研修機会の確保と、情報提供に努める。

成果と課題

  • 専門性自己チェックについて、年度途中での実施より年度末に実施し、次年度の研修・研究に役立てる方が良いとの研究推進委員会及び図書・研究部内での議論を踏まえ、具体的取組aについては評価を行わなかった。ただし、各専門研究部での専門性自己チェックの検討を通して、それぞれの専門性について議論を深めることができた。
  • 教員による視覚障害教育の専門性を生かした授業づくり、及び生徒の視覚支援機器等の学習への活用について、ともにA+Bの回答が100%であった。授業研究部や専門研究部の取組、生徒対象の研修会や授業等での指導の成果と考えている。

改善策・向上策

  • 年度内に専門性自己チェックによる評価を行い、その結果を次年度の研修・研究計画に生かしていきたい。また、自己チェックを教職員自身の専門性向上の指標となるよう活用を推進していきたい。
  • 教員や生徒対象のミニ研修会を今後も継続して実施していきたい。生徒数減少の中でも多様なニーズが考えられるが、テーマの設定に工夫をしながら実施していきたい。

教育相談

具体的取組

関係機関と連携し、地域の幼稚園・保育園・学校、視覚に障害のある乳幼児児童生徒に対する支援センターとしての役割を充実させる。

  1. 子どもの視機能や発達の様子、ニーズを踏まえ、見え方や支援の方法について保護者や在籍校に的確に分かりやすく伝える。
  2. 園や学校等への教育相談や、関係機関への啓発活動を通して、視覚障害教育への理解を図る。

成果と課題

  • 「子どもの実態や支援の方法」について、関係機関職員からは「よくわかった」「必要な情報をタイミングよく得られた」などの回答があった。高校からは、他県の状況を含めて進路についての情報を求められた。
  • 幼児の保護者からは「教育相談を受けることで気持ちが楽になる」などの回答とともに、教育相談をもっと周知してほしいという要望があった。
  • 今年度は園長会や眼科などへの啓発活動が実を結び、新規の相談につながるケースが比較的多くあった。

改善策・向上策

  • 相談対象者の年齢や発達段階が重複幼児生から大学進学を目指す高校生まで幅広く、相談内容は子育てや進路選択まで多岐に渡っている。本人・保護者・学校のニーズを懇談などで丁寧に聞き取り、必要な支援の提案や情報提供をしていきたい。そのためにも校内や他校の情報も得ながら、事例検討を行い、専門性の向上に努めたい。
  • 視覚障害教育への理解を広げ、本校の教育相談を広く知ってもらえるよう、校内や関係機関と連携し啓発活動を実施したい。

寄宿舎

具体的取組

集団生活の中で個性を大切にしながら、コミュニケーション能力を高め社会性を培う。

  • 交流の機会を増やし、協調性やコミュニケーション能力を育てる。
  • 一人一人の課題に応じて、基本的生活習慣の習得を目指した支援を行う。

成果と課題

  • 今年度は特に、行事で舎生全員に役割をもたせ、協調性やコミュニケーション能力が育つよう積極的に働き掛けたことで、舎生自身の高い自己評価につなげることができた。
  • 「日常生活の手引き」を活用した指導員研修で、支援の仕方の検討や工夫をし、定期的な舎生会議で共通理解を図り、支援に当たったことから、寄宿舎指導員と保護者の目標指数は達成できたと思われる。

改善策・向上策

  • 今後も日常生活や行事の中で、舎生が個々の役割をもつ機会を増やし、協調性や舎生同士の交流がさらに深まるように働き掛けたい。
  • 今年度舎生の実態に応じて見直した「日常生活の手引き」に即して、今後も指導員研修や舎生会議の充実を図り、一人一人の課題について指導方法の検討に努め、舎生の基本的生活習慣の習得に取り組みたい。

人権教育

具体的取組

児童生徒の人権感覚を育むとともに、他者とのかかわりの中で人権意識の向上を図る。

成果と課題

  • 教員を対象とした人権研修を開催し、人権と差別をめぐる問題と、拉致問題についてビデオの視聴を含め学習した。
  • 児童生徒と教職員が、学校行事や特別活動の場を通して、互いを尊重するとともに助け合いを通して、人権感覚を育むことができた。

改善策・向上策

  • 今後も職員研修等を通して、人権意識の啓発と教育活動における人権擁護の実践に取り組んでいきたい。
  • 児童生徒が自己肯定感を高め、互いを尊重し合いながら成長できるよう、学校行事や特別活動を中心に指導していきたい。

学校関係者評価

【問】

  • 学校評価書の成果と課題について適切かどうか。
  • 成果と課題を踏まえた今後の改善策・向上策が適切か。

【意見を伺った方】

  • 福井県盲教育振興会 会長
  • 本校PTA 会長

【御意見】

<教育課程・学習指導>

  • 授業と家庭学習を結びつけた指導という目標は良い目標であると思う。
  • 目標は達成しているが、保護者の回答で「十分わかった」より「おおむねわかった」の割合が大きい。これについて、どう捉えるかであるが、保護者からすると、現場を見ているではないので、言葉や文章で伝えてもらった内容で判断すると「おおむねわかった」としか答えられないのは当然であり、「おおむね」の評価で十分だと考える。

<生徒指導>

  • 「SNS」については、「高等部の生徒に関して」と対象を明確にして記述するとよい。
  • 情報の共有をどこまでするべきかという点は課題であるが、情報の共有は適切に行ってほしい。
  • 「思いやりの気持ちがもてなかった」との児童生徒の回答が4割であるが、逆にそう思えなかったということが正直でいい結果だと感じる。全部が全部、できるものではない。
  • 「協力し合って、一生懸命」という問いは、どちらに重きを置いて回答するのか難しい質問ではなかったか。

<進路指導>

  • ・新たな機関は何なのか、どういうところなのかを具体的に記述するとよい。

<保健管理>

  • 手洗いうがいが徹底できていないことは残念な結果である。保護者の意識もそこまでなかったのなら、保護者にたより等を含めて周知を図っていってほしい。
  • 消防署の人は防災については専門家であるが、車椅子の生徒については専門ではないので、意見を聞きつつこちらの専門知識を生かして危険のないよう対処していってほしい。

<図書・研修>

  • 事務や校務の方にも呼び掛けて新転任者研修に参加してもらったり、生徒の様子を見てもらったりできるとよい。点字ブロックの上に自動車を止めたり、手引きの必要な生徒に声を掛けることができなかったりすることがないよう、視覚障がい者に会ったときに自然に声が掛けられる程度の専門性を本校の職員全員がもてるとよい。

<教育相談>

  • 関係者保護者のアンケートの中に「C あまりできなかった」が8%を占めている。丁寧な相談を行っているはずなのに、どうしてこんな数字がでるのかを改善策・向上策にしっかりと挙げてほしい。
  • 眼科への啓発はこれまで同様、効率よく啓発していってほしい。

<寄宿舎>

  • 寄宿舎は舎の活動に100%できたと答えている。子ども達も満足しているのだろう。来年は目標を変えて取り組んでほしい。

<全体的を通して>

  • 少数の「C あまりできなかった」の回答に課題意識を持って取り組むのはいいが、その理由を推測するだけではなく、具体的にできなかった理由を文章化して記述する欄をアンケートに設けるとよいのではないか。記述が難しそうであるならば、具体的な理由として副項目をいくつか付けて選択してもらうなどの工夫をした方が良い。
  • 改善策・向上策についてわかりづらい。具体的に記述し、来年につながるようにしてほしい。
  • 結果がグラフ化されているが、ABCDの区別がつきにくい。わかりやすいものに改善してほしい。
  • 少人数を生かして素晴らしい教育ができていると思う。工夫された教育がなされていると思う

【学校関係者評価を踏まえた今後について】

  • 具体的案を検討し次年度につなげたい。
  • 評価の提示方法をよりわかりやすいものに変えていきたい。
  • 本県における視覚障がいに特化した特別支援学校として、職員全員への専門性の浸透を図り、また、盲学校を、視覚障がい教育を幅広く理解してもらえるよう、効率の良い啓発方法について探り、校内全員で啓発活動に取り組みたい。